借用申金子事 一、金五拾両也、 右者、為登京前金御無心申上 借用仕、慥ニ受取申処実正御座候、 然上者、糸出来次第差上聊 無相違皆済可仕候、為後日 借用證文、仍如件、 諏方神宮寺村 嘉永五年壬子 本人 勇助(印) 五月十二日 請人 惣兵衛(印) 佐原市右衛門様
借用します金子のこと 一つ、金五両 右は上京のために前金を無心して借用して、たしかに(金を)受け取りましたこと間違いありません。そうである上は、糸が出来次第(京都へ)上って、すこしも間違いなく皆済いたします。後日のために借用証文、この通りです。(略)
神宮寺村の勇助という人物が、佐原市右衛門に金5両を借りている。登京のため、としたり、糸ができ次第、としていたりするので、勇助は京都へ糸を売りにいくための費用を借り、売れたらその利益で返済することを予定しているものであろう。諏訪・岡谷地域は近世後期から製糸業が発達していた。