甲斐八幡北村文書H-6「質渡申畑地證文之事」(架蔵)
画像
翻刻
質渡(しちわたし)申畑地證文之事
一、 金拾三両也
此質地〆(しめ)て
五百三拾七
下畑廿七分 分米九升九合
五百三拾八
同 廿八分 同 壱斗三合
五百三拾九
同 三畝弐分 同三斗三升七合
八百十八
山畑四畝八分 同壱斗七升壱合
右者、辰御年貢上納金外入用(にゅうよう)ニ差(さし)詰(つま)り申(もうす)ニ付、
前書(まえがき)之畑質渡し地代金拾三両、慥ニ受取申処
実正ニ御座候、但(ただし)年季之義者(は)當巳之二月ゟ来(きた)ル
寅之暮迄中拾ヶ年季ニ相定申候、尤此地所ニ付、村中ハ
不(ず)及(およば)申(もうすに)、何方(いずかた)訴人ニて茂(も)差構(さしかまい)無御座候、萬一六ツケ(むつか)
敷(しき)義出来(しゅったい)仕(つかまつり)候ハゝ(そうらわば)、証人引請(ひきうけ)何方(いずかた)迄も罷(まかり)出(いで)急度
埒明、貴殿江御世話相掛申(もうす)間敷(まじく)候、右年季内之
義者(は)、何連(いずれ)之(の)年何月成共(なりとも)不残金子御返済申候ハゝ(そうらわば)、地所
御返し可被下候、為後日質渡し證文、仍而如件、
明治二巳年二月五日 八幡北村 楚右衛門(印)
同村請人 弥五右衛門(印)
八幡北村
大村清三郎殿作代
護助殿
(裏書(うらがき)「表書(おもてがき)之地所相違無之候、以上、
名主代 五郎兵衛(印)」)
現代語訳
質として渡します畑地の証文のこと。(略)
右は、辰年(前年)の年貢上納金ほかの費用に困窮しましたので、前記の畑を質として渡す代金として13両をたしかに受け取りましたこと間違いありません。但し、年季のことは今年の巳年2月から次の寅年の暮までの十年季(※五年。一年を二季としているか)と定めます。もっともこの土地について、村の者は言うまでもなく、どこからの訴人も干渉することはありません。万が一面倒なことが出てきましたら、証人が引き受けて、どこまでも出かけていって必ず解決し、あなたへお世話をかけることはありません。右の年季の内のことであれば、何年何月であっても残らず(借)金を返済しましたら、土地をお返しください。後日のために質渡し証文、この通りです。(略)
裏書…表書の土地に間違いはありません。